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サブスクリプション型ビジネス時代の幕開け。売上の安定を目指した構造改革のハナシ。

近年、サブスクリプション型(定期購読型)のビジネスモデルが注目されるようになっています。
経営上の大きなメリットは、サブスクリプション型ビジネスは毎月一定の金額の売上が見込める点です。

安定的に毎月の売上が計算できると言えば聞こえは良いです。ですが、サブスクリプションが定着するまでは解約が続くリスクがあったり、受注で大きな売上が上がるオンプレミスモデルとは異なるため、効率の悪い営業活動にならざるを得ないなど、課題を抱えるケースも少なくありません。

オウケイウェイヴでも、課題を抱えていた時期はありました。
しかし、その課題を解決し、サブスクリプション型ビジネスが安定すれば、継続的な売上を資源とした、次なる一手を考えることができます。

このような会社の成長性にも関わる課題を解決するために、当時現場で働いていた社員が進めた、サブスクリプション型ビジネスの安定化について、取材を通して聞き出しました。



インタビュアー箭内健次郎(やないけんじろう)

箭内真顔

2019年12月にオウケイウェイヴ入社
オウケイウェイヴの歴史をほとんど知らないことからインタビュアーに抜擢されました。知らないからこそ、素朴に質問していきます。

穴の空いたバケツで水を汲む。がむしゃらに新規契約を獲得しようという意識が落とし穴になっていた。

2.佐野さんアップ画像

OKBIZ.がFAQシステム市場シェアNo.1を獲得する前から、現場を知る人物に取材をしました。
一人目は、現在ソリューション事業部部長代理の佐野浩太郎(さのこうたろう)。
主に製品企画・セールス・マーケティングの業務を担当しています。

箭内真顔

佐野さんは、当時はどういった役割を担っていたんですか?

佐野真顔

僕が入社したのは12~13年前です。その当時は新規営業担当として入社しています。
売る商品は現在と同様、主力商品であるFAQシステムの「OKBIZ. for FAQ」がメインでしたが、当時と現在では社内の体制と方針が大きく異なります。
当時はとにかく新規顧客獲得重視。新規オンリーといっても過言ではないくらいでした。

「テレアポは何件やったんだ?」
「佐野はなぜオフィスにいるんだ?」
「ひたすら新規をとってこい!」

と言われ続けていた気がします。

箭内驚き

そうだったんですね。
確かに、現在は分業制になり、新規以外の既存顧客フォローの役割も増えています。当時と今とは大きく異なりますね。

佐野苦笑い

そうなんです。
営業の手法も現在のように、外勤、インサイドセールスみたいなものは分かれてなく、案件の熟成から既存契約の維持まで全て自分でやってました。

加えて、当時はWEBマーケティングに力を入れる体制でもなかったため、リスト作成も自分でやっていました。
例えば”証券会社リスト”みたいなものを自分で作り、ひたすら電話をかけてアポをとるみたいな感じでした。

案件を創出するところから始まり、そこから提案し、ようやく受注に至るという流れなんですよね。

当時は、新規にしか目が行き届いていなかったんです。サブスクリプションは導入後にお客様の利用を維持するのが大切なのですが、当時はリテンションの自覚なんてまったくなかったですね。

こういった黎明期のエピソードなら池田さんも思うところがあるんじゃないですか?

3.池田さんアップ画像

アカウントマネジメントグループマネージャー池田雅仁(いけだまさひと)。
OKBIZ.を導入いただいている企業のサービス利用・活用状況を管理し、導入企業にコミュニケーションをとる業務についています。

池田苦笑い

そうですね、僕が入社したときも新規から導入までほとんど自分でやってましたね。今でこそ、マーケティングチーム、既存営業チーム、アカウントマネジメントといった、分業制になってますが、当時は営業活動の1から10のの作業のうち、9までを営業担当がやるみたいな。
やることがたくさんあったので、時間も忘れて深夜3時くらいまでオフィスにいたこともありましたね。

箭内驚き

(そんな時代もあったんだ。。。)
ちょっと、今では考えられないですね。。。
分業が当たり前ですし、深夜残業することもないですからね。

池田笑顔

分業制どころか、仕事の基礎・基本もなかった気がします。

印象的なエピソードがあります。
一緒に働いていた先輩社員が退職することになったんです。そのことを知ったのが、その方が辞める1日前だったんですよ。引継ぎが皆無の状態で、その社員さんが担当しているお客様の事全部が僕に降ってきたことがあります。
仕組みとか、既存のお客様のフォローをするとか以前の問題ですよね。

箭内驚き

そうだったんですね。
そんな状態から、オウケイウェイヴの中で「やり方を変えなきゃいけない」となった転機とはどのようなものだったのですか?

佐野真顔

一番大きいのは事業部長が変わったことですね。
佐藤哲也さん(オウケイウェイヴCOO)が事業部長に就任してから、サブスクリプション型ビジネスの考え方が、営業部内に浸透していったと思います。

サブスクリプションを定着させるために行った組織改革と仕組み作りとは?

4.廣川さんアップ

経営企画本部長廣川佳嗣(ひろかわよしつぐ)
オウケイウェイヴが実現を目指す”感謝経済”の基幹となる、サービスの方針設計、戦略立案を担当しています。
経営企画本部に入る前はOKBIZ.の販売戦略に携わっていました。

廣川笑顔

事業部長になった佐藤さんが真っ先に営業部に伝えたことは、”水漏れ防止”です。
最初は、現場からすると「水漏れ防止ってなんやねん」みたいな、空気感はありました。

それもそうですよね。水漏れ防止とは、解約防止のことですが、当時は解約防止に目を向けず、ひたすら新規獲得に躍起になっていましたから。
「解約防止って言っても、解約するときは僕らがなにしても、お客様は解約するじゃん」。これが当時の本音でした。

箭内真顔

確かに、そもそも解約防止という視点が無かったらぴんと来ないですよね。

廣川真顔

そう。そこに佐藤さんが、数字を持ってきたんですよね。
月々の売上がどれくらいで、月額課金の内訳はこれだけで、毎月どれくらいの金額が積み重なっていっているのか、といった数字です。
そこから、解約によって、どれだけ”水かさ”が減ってしまうのか。
これを、数字で出したことが大きかったんですよね。

箭内真顔

水漏れで”かさ”が減ってしまうのを防止することですね。
そこから水漏れ防止の取り組みを始めたわけですね。

廣川真顔

そうです。組織改革・仕組みづくりの前は、オンプレミスで売ることが正義だったんですよ。構築費用で一気に売上を立てることができるから。
だけど、佐藤さんが"水漏れ防止"を唱え、オンプレミスの売上に依存することを辞めたんです。
「月額課金を淡々と積み上げていくことで成長していく」。こう方針決定したのが大きなターニングポイントになりました。

佐野苦笑い

そうですよね。昔の営業の評価も、単発で500万、1000万の案件を受注してきた人が褒めたたえられていたんですよ。

「○○さん最高だよ。」
「○○さんのおかげで今期も目標達成だよ!」

みたいな。
もちろんそれも素晴らしいことなんです。

ですが、毎月入る水のかさを徐々に積み重ねること、すなわちサブスクリプションサービスの導入を進めることも評価されるようになったわけです。

すなわち、お客様から長期的な信頼を獲得できる人材や、それを実現するための仕事が評価されます。

例えば、お客様に長く継続してシステムを使ってもらえるようにフォローする仕事、システムを理解していただくための定期セミナー・勉強会の実施も評価の対象です。
サブスクリプションの成功には「高単価のスポット的な有償サービス」よりも「月額課金のサービスを長くご利用していただく」ことの方が重要です。

なぜなら、長くご利用いただければ、お客様との信頼関係は一層強くなり、新たな課題解決を提案する機会にも恵まれ、長期間に渡ってビジネスの規模が拡大していくからです。

ですので、お客様から長期的な信頼をしてもらえるような人材、または、それを実現するための仕事が評価されます。

箭内驚き

「売り切る」から「積み上げる」に社内の意識が変わっていったんですね。
そうなると必然的に評価も変わりますね。

近年、社会的にWEBサービスを提供する会社は増えてきていますね。
FAQシステムの販売に関して、WEBサービスの販売を後押しするという意味で、何か変化はありましたか?

佐野真顔

スマホの普及はかなり大きかったですね。
スマホが浸透したことで、誰でも気軽に企業のWEBページにアクセスできるようになったわけです。

今までは”ひとまず電話で聞いてみる”という問い合わせから、ビジネスが始まることが多かったです。現在は”自分で調べてみて、わからなかったら電話で聞いてみる”という流れに変わってきています。

企業としては、WEBで自己解決してもらえれば、電話対応の数も減らせるので嬉しいですよね。なので、WEBでの自己解決を促す有効な手段として「FAQシステム」が注目されるようになったと思われます。

箭内真顔

なるほど。たしかに、環境も変化していますからね。

”水かさのかさ上げ”を目指すにあたって、廣川さんが関わった仕組みづくりはありますか?

廣川苦笑い

僕が携わったのは「パートナー制度」ですね。
いわゆる、代理店さんに販売をしてもらうことです。

以前からパートナー制度はあったんですけど、一度既存の仕組みはすべて廃止しました。今は、パートナーさんにも月額でお金が入ってくるモデルに切り替えたんです。
そうすると代理店さんの方も、パートナーになりたいと思ってくれるかなと思ったんです。「Win-Winの関係になるにはどうすればよいか?」を考えた結果、新しいパートナー制度ができました。

これは、目先の利益だけじゃなく、互い助け会いの場を通して発展していくという、僕らのミッションに通じるのが良かったと思っています。

箭内真顔

なるほど。

リテンションのプロが語るサブスクリプション型ビジネス成功の鍵とは?


箭内真顔

”水漏れ防止”のハナシがありましたが、現在リテンション(顧客維持)業務を担当されている池田さんに、リテンションの極意について聞きたいと思います。

佐野真顔

リテンションについて語ってもらうなら、「GRIP(グリップ)率」という指標を話してもらうと良いと思いますよ。

箭内驚き

GRIP率、聞きたいですね。

池田真顔

わかりました。
GRIP率のハナシの前提として、以前は新規獲得をする動きだけだったとお伝えしましたね。
佐藤さんが入ってきてから、攻めだけでなく守りの施策・体制が作られました。

全てのお客様を一律寄り添ったフォローをするというのは現実的には難しいです。そこで、うまくシステムを使えていなかったり、コミュニケーションを取れてないお客様を可視化して、優先的にフォローしましょうという考え方をもとに考案された指標の一つが”GRIP率”です。
※活用率等、他の指標も合わせてアクションするようにしてますが、ここではGRIP率を例にお話させていただきます。

GRIP率は、いくつかの指標をもとに計算される数値なのですが、かみ砕いて説明すると、既存のお客様と何かしらの観点でコミュニケーションを取っているか。その関わり方で変動する数値です。

GRIP率イメージ画像

※GRIP率の指標となる行動のイメージ図

システムの利用状況や、マーケティングチームが開催するイベントやセミナーへの参加状況など、私たちとお客様がどうかかわっているかを、行動ベースで数値化しています。

この数字を見て、数字が悪いところを優先してアプローチしています。

箭内真顔

お客様との関係を可視化するためのハナシですね。
GRIP率はいつ頃できた仕組みなんですか?

池田真顔

2016年ごろだったと思います。
意外かもしれませんが、3~4年前のことで、リテンションに力を入れる方針になってからも数年経っているんですよね。

箭内驚き

現在は、10年前とは比べものにならないくらい仕組化されていますね。

池田笑顔

10年前は、自分を守ることが精一杯な時代でしたからね......。(笑)

箭内笑顔

そうでしたか。
池田さんにとって、サブスクリプションの定着という意味で、お客様のサポートで最も大切にしてることは何ですか?

池田苦笑い

一言でいうと、”距離感”ですね。
システムを導入していただいている企業が増えてきたことで、お客様とのコミュニケーションの取り方を仕組化しました。

システムを使ってくれるお客様の数が少なければ、「全員におせっかいなくらいがむしゃらに」みたいなアプローチでもよいのですが、数が増えていくと、そうもいかなくなりますよね。

もちろん、オウケイウェイヴ側の担当は各企業の担当者様に対して全力でサポートします。ですが、数字的に仕組化し、適切なフォローをするということを心がけています。

そういった意味での距離感ということです。

佐野真顔

補足をすると、池田さんの言う通りお客様との距離を大切にするのはありますね。

さらにオウケイウェイヴ的に言うと「お客様からいかに感謝されるか」が重要だと思ってます。僕は、オウケイウェイヴのファンが増えて欲しいという思いで仕事に取り組んでいます。

これは、いろんなサービスに言えるんですけど、サブスクリプションの場合はより一層、ファンが増えることが大切です。
製品のファンになってくださいということではなく、我々オウケイウェイヴという会社のファンであることが大切なんですよ。

例えば、「担当が池田さんだから導入してます」みたいなケースはもちろんそれも嬉しいことなんです。
ただ、池田さんのファンが増えるでも足りなくて、オウケイウェイヴのファンが増えていって欲しいんです。

「FAQがある」ということだけじゃなく、お客様の悩みに合わせて課題を解決するためにヒアリングをして、解決していく姿勢が大切ということです。

営業一人に任せるだけじゃなく、フィールド営業は誰々さんがいつも電話しくれる。インサイドセールスは誰々さんがユーザー会を企画してくれると言ったように、「オウケイウェイヴってトータルでいいよね」と思ってもらってることが大切です。

箭内真顔

なるほど。
サブスクリプションの定着という意味で廣川さんはいかがですか?

廣川苦笑い

佐野さん、池田さんが言っていたことは僕もそう思います。
ファンになってもらうってハナシがあったと思うんですけど、請求書に「ありがとうカード」を入れたりもしてますね。

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(一同)
評判いいですよね!

廣川笑顔

嬉しいね。

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※実際に送付されたありがとうカード

箭内笑顔

もらうと嬉しいですよね。

廣川苦笑い

ですよね。
普通、こういったありがとうカードのような仕組みは、なかなか浸透しないんですよね。

だって、財務や経理担当はお客様の顔を直接見るわけじゃないし、「こんなの手間増えるだけじゃん」と思う人もいるわけですよね。

ただ、オウケイウェイヴはお客様に喜んでもらうことを全社的に取り組んでいます。
他の会社よりも圧倒的にアットホームだよねオウケイさんて言ってもらえるように全社的に取り組むということは大切ですよね。

箭内真顔

なるほど、サブスクリプションの定着のヒントがつかめた気がします。

「ありがとう」を伝えたい人はいますか?


箭内驚き

サブスクリプション型ビジネスが安定する前の営業部時代を振り返り、一番ありがとうと言いたい人は誰ですか?

佐野笑顔

当時から一緒にやってきた仲間にありがとうと言いたいですね。
仲間に助けられてやってこれた部分が大きいですから。

当時、僕が企画・準備していたユーザー会があったのですが、準備途中で入院しちゃったんですよ。
その会がかなり大がかりに準備しているところだったので、すごく申し訳なくて。
でも、入院から戻ってきたときに、デスクにウェルカムバックカードが置いてあって、すごくほっとしました。

箭内笑顔

素敵なエピソードですね!
廣川さんはいかがですか?

廣川笑顔

僕も一緒に働く仲間は大切ですね。
あとは、オウケイウェイヴを選んでくれるお客様、協力してくれるパートナーさんに感謝しています。
心からありがとうと言いたいです。

箭内笑顔

池田さんは?

池田笑顔

その当時一緒に戦っていた仲間は戦友なので、あの時を乗り越えた戦友にはありがとうと言いたいです。
昔からいて、今も残っているメンバーに対しては感謝の度合いはかなり大きいです。

箭内笑顔

戦うように働いていた時代もあったでしょうから、まさに戦友ですね。

最後に


箭内真顔

取材を通して、サブスクリプション型ビジネス安定化のためにやったことだけではなく、背景や狙いを聞くことができました。
単に、売上を安定させるだけではなく、継続的にお客様と関わり、共に成長していこうというハナシが印象的でした。

ところで、
この記事全体を通して、何か気になったことはありませんか?
僕は、取材を通して三者が口にしていた
「佐藤さんが来てから大きく変わったよ」
という言葉が気になりました。

サブスクリプションの型ビジネスの成功事例を作った人物のハナシ。
気になりませんか?

はい!佐藤哲也さんへの単独インタビューを設定します。
次回記事は、サブスクリプション成功のキーマンのインタビューをお届けします。

執筆・編集
ライター箭内

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